B型肝炎の原因と症状

B型肝炎の感染原因は、大きく分けて2種類あります。

まずひとつ目の感染原因は、血液または精液を介しての感染。輸血・注射・ハリ治療、そして性行為などによって、B型肝炎ウイルスが体内に入ることで感染します。

しかしこのうち、輸血・注射・ハリ治療などによる血液感染は、衛生管理や針の使い捨ての徹底により、現在では激減しています。ですから、ほとんどは性行為による感染となっているわけなのです。衛生面が不十分な国での性行為はB型肝炎感染リスクも高いと言われており、実際にそうした国で性行為をした男性が、帰国後に発症してしまうというケースは今もまだ無くなっていないというのが現状です。
もちろん国内においても、B型肝炎ウイルスキャリア(ウイルス保有者)との性行為による感染例は少なくありません。

ふたつ目の感染原因は、母子感染です。母親がB型肝炎ウイルスキャリアであった場合、出産時に赤ちゃんが産道の血液から感染してしまうリスクがあるのです。
赤ちゃんはまだ免疫機能が十分に働いていないこともあり、自力で肝炎ウイルスをはね返してしまうだけの力を持っていません。ですから赤ちゃんの肝臓にウイルスが入りこみやすく、赤ちゃんがウイルスキャリア化してしまう可能性も高いのです。

B型肝炎ウイルスに感染してからどんな症状が出るかは、B型肝炎ウイルスに感染した年齢によってかなりの差が出てきます。

まず、一番リスクが低いのは、成人後の感染。成人後にB型肝炎ウイルスに感染しても、それで急性肝炎の症状が出てしまう可能性は2~3割程度。ウイルス感染から1~6ヶ月の潜伏期間経過後、倦怠感・下痢・吐き気・食欲不振・発熱などの症状が1~2週間続きます。その後は尿の色が茶褐色になったり、皮膚や白目が黄色くなる黄疸症状が出たりするケースもあります。黄疸が出た場合も、だいたい2~4週間ほどで治まってきて、その頃には肝炎そのものも治癒に向かいます。

残りの7~8割の人は、いったんウイルス感染しても肝炎の症状すら出ず、ウイルスキャリア(持続的なウイルスの保有者)になることもほとんどありません。

こうした成人後の感染よりも、やっかいでリスクが高いのが小児のころの感染です。特に、3歳ごろまでにB型肝炎ウイルスに感染した場合では、なんと8割以上の確率で、肝炎の症状が出ないままウイルスキャリア化してしまうのです。
感染しているのに自覚症状が出ないウイルスキャリアは「無症候性キャリア」と呼ばれます。ウイルスを保有しているのにそれが自覚できていないケースが多いのがやっかいなところです。

正確に言えば、免疫機能がよく働くようになる思春期から20代半ばの頃には、免疫機能がウイルスを攻撃するのである程度の肝炎症状が出る人も多いのですが、それでも「肝炎」という自覚を持つほどの症状にはならないケースが多いため、見過ごされてしまいがちなのです。